2018年のブライトリング

ブライトリングにおいて、2017年の夏に新CEOが就任して初めてプロデュースされたコレクションが「ナビタイマー8」です。ナビタイマーは、世界に先駆けて航空用回転計算尺をクロノグラフに搭載した、いわば不朽の名作です。しかし、2018年モデルの注目ポイントは、この新作が回転計算尺のない新たなデザインになっていることでした。新作ナビタイマー8は、ブライトリングが航空界に与えた革新と偉大な業績へのオマージュ。フランス語で「ユイット」と呼ばれる「8」は、「ユイット・アビエーション部門」に由来。このスペシャル部門は、航空機用のダッシュボードに使用される計器のパワーリザーブが、当時8日間だったことに因んだチームです。視認性および耐久性に優れた沢山の航空計器の開発と、航空用の高品質な腕時計クロノグラフに携わりました。この時期の航空計器を模範としたのがナビタイマー8です。つまり、ナビタイマー8はこのブランドが原点に返ったコレクションと言えるでしょう。ナビタイマーという名称が付いているのに、回転計算尺が付いていないデザインを不満な点に挙げるファンがいるかもしれません。しかし、ナビタイマー8の歴史的な背景や、「ナビゲーション」と「タイマー」から生まれた語源をたどると、回転計算尺のないデザインに納得がいくはずです。実際、これまでもナビタイマーでは回転計算尺がないモデルが数多く存在しています。回転計算尺があるかないかによって、ナビタイマー8の正統性が否定されることはありません。この新作モデルの良い点は、伝統的なブライトリングの要素を巧みに組み込みながら、モダンで上品な仕上がりになっていること。経過時間を計測する三角ポインターが付いた両方向回転ベゼルは、滑り止め用のノッチが刻まれて周囲の視線を集めます。このスタイリッシュなベゼルは、手首にしなやかにフィットする短めに設計されたラグとも相性抜群。パワフルな夜光が塗布された大きいアラビア数字のダイヤルには、クラシックな雰囲気のレイルウェイミニッツトラックが配置されています。さらに、両面に無反射コーティングが施されたサファイアクリスタルが、高度な視認性を実現。ここがすごいのですが、大人のエレガントな品格を演出しながら、一目見ただけでブライトリングだと分かる絶妙なデザインを両立しているのは、歴史あるウォッチブランドならではと言えるでしょう。なお、お勧めしたいモデルの一つが、旗艦モデルの「クロノマット44」をベースにした日本で500本限定のスペシャルピース。定番モデルには存在しないローマン数字のインデックスと、黒のMOP文字盤の仕様が評判です。